食育の基礎知識

2025.03.20

【月齢別の食材ガイド】5ヶ月から3歳までの食の発達

赤ちゃんの成長に合わせた食材選びと調理法は、安全で楽しい食事体験の鍵となります。月齢に応じた適切な進め方を知り、子どもの食の発達をサポートしましょう。

離乳初期(5〜6ヶ月頃)

この時期は離乳食への第一歩。なめらかなペースト状の食べ物から始めます。

適した食材:

  • 穀類:10倍がゆ、7倍がゆ
  • 野菜:にんじん、かぼちゃ、じゃがいも
  • 果物:りんご、バナナ(加熱したもの)

調理の目安:

  • 固さ:舌でつぶせるくらいのなめらかさ
  • 形状:ペースト状
  • 量:1回小さじ1〜2杯から始め、慣れてきたら大さじ1杯程度に

離乳中期(7〜8ヶ月頃)

舌で食べ物を潰せるようになり、食材の種類も増やせる時期です。

適した食材:

  • 穀類:5倍がゆ、全がゆ
  • 野菜:ほうれん草、大根、ブロッコリーなども追加
  • たんぱく質:豆腐、白身魚(加熱してほぐしたもの)
  • 果物:さつまいも、柿、梨なども追加

調理の目安:

  • 固さ:舌と歯茎でつぶせる程度
  • 形状:舌でつぶせる固さの粗みじん切り
  • 量:1回当たり大さじ2〜3杯程度

離乳後期(9〜11ヶ月頃)

歯茎で噛めるようになり、手づかみ食べも始まる時期です。

適した食材:

  • 穀類:軟飯、うどん、パン粥
  • たんぱく質:赤身魚、鶏ひき肉、卵黄(加熱)、納豆
  • 野菜・果物:種類を増やし、固さも少し残す

調理の目安:

  • 固さ:歯茎でつぶせる程度
  • 形状:小さな一口大(5mm角程度)
  • 量:1回当たり全がゆ90〜100g程度

離乳完了期(1歳〜1歳半頃)

前歯で噛み切れるようになり、三食の食事リズムが整う時期です。

適した食材:

  • 穀類:軟飯、柔らかいパン、麺類
  • たんぱく質:魚の身、薄切り肉、卵(全卵)、豆類
  • 乳製品:ヨーグルト、チーズ

調理の目安:

  • 固さ:前歯で噛み切れる程度
  • 形状:1cm角程度の一口大
  • 量:1回当たり軟飯100g程度(お茶碗半分程度)

幼児食期(1歳半〜3歳)

徐々に大人と同じ食事に近づけていく時期です。

適した食材:

  • 大人と同じ食材を使用可能
  • 塩分・糖分は控えめに
  • 硬いもの、喉に詰まりやすいものは注意

調理の目安:

  • 固さ:奥歯で噛める程度
  • 形状:奥歯で噛める大きさ
  • 量:1〜2歳:茶碗1/3程度、2〜3歳:茶碗1/2程度

食材導入の注意点

  • 個々の発達に合わせて進める
  • 噛む力の発達に合わせた固さを意識する
  • 喉に詰まりやすい食材(ミニトマト、ブドウ、こんにゃく、ナッツ類など)は適切な大きさに調理
  • 食物アレルギーのリスクが高い食材は慎重に導入

月齢や年齢はあくまで目安です。お子さんの発達状況に合わせて、無理なく楽しく食事を進めていきましょう。